11th

Date and Time: May 30 (Fri.), 2014, 15:00 – 16:30
Place: Meeting room #306, Building E-3, UEC
Speaker: Dr. Tadashi Nakamura (Prof., Department of Engineering Science, UEC)
Chair: Prof. Haruki Niwa
Title: Information conversion of chemical sensation and its related neurological mechanism
Abstract: 嗅覚と味覚が,それぞれ空中と水中に浮遊する化学物質が感覚神経に吸着することによって始まることが明らかになったのはまだそんなに古い話ではない.演者もその研究史の早い部分で貢献することができたが,今日嗅細胞や味細胞の情報変換機構は一通りの決着を見ている.現在我々の研究室では,それらの感覚受容細胞の内部だけではなく,組織中の嗅細胞や味細胞が全体の中でどのように機能しているかを明らかにすることを目的として研究をおこなっている.セミナーでは先述の歴史的流れを簡単にご紹介した後,現在の取り組みについてご紹介したい.

10th

Date and Time: Apr. 25 (Fri.), 2014, 13:00 – 14:30
Place: Meeting room #306, Building E-3, UEC
Speaker: Dr. Kazuto Masamoto (Assoc. Prof., Department of Mechanical Engineering and Intellectual Systems, UEC)
Chair: Prof. Yukio Yamada
Title: Light and blood flow in brain —From visualization to manipulation—
Abstract: 正常な脳の血液循環は,脳が正しく機能するための生命線である.とりわけ,神経細胞近傍の微細な血液循環を正常に保つことが,脳卒中や認知症の予防において重要である.レーザー顕微鏡を例とした光技術の進歩に加え,多彩な蛍光タンパクの応用によって,脳の微小循環と細胞活性を高い時間空間分解能で可視化する事が可能になった.また,光によって細胞活性を人為的に操作する光遺伝学の技術は,細胞間に働く因果関係を明らかにする研究手法である.本研究セミナーでは,レーザー顕微鏡を用いたげっ歯類の脳血流に関する光イメージング研究と,さらに脳血流の操作による研究展開に関して概説する.

09th

 

Date and Time: Feb. 24 (Mon.), 2014, 13:00 – 14:30
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Kazuhiro Sohya (Researcher, Riken Brain Science Institute, Riken)
Chair: Prof. Shigeru Tanaka
Title: Action control mechanism of awakening brain by choline activated neuron through suppression neurological circuit
Abstract: 大脳皮質神経回路網におけるGABAニューロンの機能は,単に神経回路網の活動レベルを抑制するだけではなく,興奮性ニューロンの特徴選択的な情報処理や生後発達初期の感受性期における神経回路網の成熟に重要な役割を果たすことが想定されている.しかし,GABAニューロンが3次元空間の神経回路網内にどのように分布し,その作用はどの程度の広がりを持つか?そもそも大脳皮質情報処理機構における抑制の役割は定量的に直接的に何なのか?大脳皮質神経回路網動作原理における抑制系回路の機能に関する重要な問題は,未だ解明されていない. そこで我々は,「in vivo二光子励起機能的Ca2+イメージング法」とチャネルロドプシンを用いた光による神経細胞刺激法を駆使し,神経回路網の「構造と機能」という視点からGABAニューロンの機能解析を行い,抑制系による大脳皮質神経回路網の動作制御機構の解明を目指してきた. 大脳皮質神経回路網の動作制御機構を理解する上で,覚醒脳からの神経活動を細胞レベルで計測し解析することは重要である.そこで今回は,げっ歯類における大脳皮質初期視覚野の興奮性ニューロンとGABAニューロンの視覚応答反応を麻酔時と覚醒時で計測し解析を行った. その結果,GABAニューロンの視覚応答性が,麻酔時よりも増大し,視覚刺激に応答する信頼度も増強した.それに対し,興奮性ニューロンは,麻酔時と覚醒時で視覚応答性に変化はなかったものの,視覚刺激に対して視覚応答している時間の長さが短縮された. 次にこれらの反応特性の違いに前脳基底部(Basal Forebrain: BF)からのコリン作動性ニューロンの活動が関わっているのかどうかを検討するため,BFを電気刺激またはチャネルロドプシン刺激を行うことによって,麻酔下で興奮性ニューロンとGABAニューロンの視覚応答に対するBF刺激の効果を解析した.またさらにBF刺激の効果がどのレセプターを介しているのかを調べるため,急性スライスによる薬理学的実験を行った. その結果,脳の覚醒効果は,BFのコリン作動性ニューロンの活動が,大脳皮質初期視覚野1層ではニコチンレセプターを介して,また,2/3層ではニコチン/ムスカリンレセプターを介して,直接的にGABAニューロンの活動に作用することによって,興奮性ニューロンの視覚応答特性を修飾するという,抑制回路が介在する新しい脳神経回路網動作制御機構の一端が明らかとなった. 今回の発表は,我々が用いている「in vivo二光子励起機能的Ca2+イメージング法」やチャネルロドプシン神経細胞刺激法といった光を用いた新しい生理学的な手法の紹介をし,実際にこれらの手法を用いて明らかとなった覚醒脳の神経回路網動作制御機構を「ニューロモジュレーター回路-抑制回路-興奮性ニューロン」といった回路網レベルの視点から報告する予定である.

 

08th

Date and Time: Jan. 17 (Fri.), 2014, 13:00 – 14:30
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Masaki Usui (Prof., Kanagawa University of Human Sevices)
Chair: Prof. Hiroshi Yokoi
Title: Goals of nursing care policy –On the problems of nursing care in Korea–
Abstract: 介護福祉の目指すことについて,以下のような観点から講演を行います. ・韓国を定期的に訪問して考えたこと ・「介護福祉」の現在地は何処か ・レイニンガー(Leininger)の看護論「文化ケアの多様性と普遍性」 ・日本と韓国の高齢者介護の現状 ・介護福祉に求められるものは何か ・介護福祉に対する期待

07th Closed

Date and Time: Dec. 20 (Fri.), 2013, 13:00 –
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Yinlai Jiang (Lecturer, Kochi University of Technology)
Chair: Prof. Hiroshi Yokoi
Title: Building health for ultra-aged society –From the point of views of cognitive and walking function–
Abstract: 高齢社会の問題は,決して年齢の問題ではなく,如何に健康づくりを実現することが重要な課題です.そのため,脳・身体の発症を早期発見し,速やかに発症を止め,更に機能を回復するのが,高齢社会の問題解決の切口だと考え,講演者は高齢社会における健康づくりを大目的として,認知機能と歩行機能に着目して研究してきました.本講演では,講演者は下記の研究課題について,報告します. (1)視覚補間能力の定量化と脳の健康検査への応用 (2)歩行訓練機を用いた自主訓練における要訓練者の意図同定法 (3)歩行能力の回復の定量評価法 (4)仮想歩行による大脳運動野の活性化法 また,今後取り組んでいく研究課題についても紹介します.

06th

 

Date and Time: Dec. 7 (Sat.), 2013, 13:00 – 14:00
Place: Meeting room #301, Building E-3, UEC
Speaker: Dr. Hideaki Masaya (Prof., University of Tsukuba)
Chair:
Title: Fitness of brain and motion (Special talk, at Kanto regional meeting of the 159th Meeting of Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine)
Abstract:

05th

Date and Time: Nov. 29 (Fri.), 2013, 14:00 – 15:00
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Yoshiyuki Sato (Assis. Prof., Department of Human Media System, UEC)
Chair: Prof. Yutaka Sakaguchi
Title: Bayesian model of sensory motor function
Abstract: 我々は外界を知覚しそこに働きかけることで日々を生きている.しかしそこには様々な不確実性が存在する.周囲の環境は時々刻々変化していくし,ほとんどの場合全体の一部分の情報しか得る事しかできない.このような状況で我々はどのように知覚や運動を行っているのだろうか? これに対する一つの考え方として,知覚や運動などをベイズ推定によりモデル化し理解しようとする研究が近年盛んに行われている.ここでは,このようなヒトのベイズモデルについての研究の紹介を自身の研究成果の紹介も交えて行う.

04th

Date and Time: Oct. 25 (Fri.), 2013, 13:30 – 14:30
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Soichiro Morishita (Assis. Prof., BLSC, UEC)
Chair: Prof. Hiroshi Yokoi
Title: Idea and design of brain-machine interface
Abstract: 脳活動計測および情報処理技術の発達に伴って,ブレイン-マシン インタフェース (BMI: Brain Machine Interface) の研究開発が盛んになっています.しかし操作者の意図を推定してロボット技術でそれを実現するものと考えると,実は工学的にはBMIよりも安直な方法が種々存在します.本セミナーでは上腕ロボット義手を制御するBMIの開発事例の紹介を交えながら,真に実用的なBMIを実現するための思想と設計について議論したいと思います.

03rd

Date and Time: Sep. 12 (Thu.), 2013, 13:30~14:30
Place: Room #802, Building E-4, UEC
Speaker: Dr. Yoko Hoshi (Project Leader, Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science)
Chair: Prof. Yukio Yamada
Title: Optical imaging of emotion and neurological mechanism
Abstract: 現在,(1) NIRS, fMRI, MEGを用いたヒトの感情生成・制御メカニズムの解明と (2) バイオメディカル光イメージングにおける数理モデルと画像再構成という二つの異なるプロジェクトを同時進行させている. 前者では,感情をBMIのように脳活動信号から翻訳するシステム “マインド/ブレイン-ヒューマン・インターフェース” の開発と “メンタルヘルス不全” の治療法提案につなげることを目指しており,後者では,近赤外光を用いる最も高度な生体イメージング法である “拡散光トモグラフィ” の開発を目的としている.本セミナーでは,これらの研究の現状と今後の展望について述べる.

02nd

Date and Time: Aug. 29 (Thu.), 2013, 13:30 – 14:30
Place: Meeting room #301, Building E-3, UEC
Speaker: Dr. Takuya Hashimoto (Assis. Prof., Department of Mechanical Engineering and Intelligent Systems, UEC)
Chair: Prof. Takuji Koike
Title: Robotic technology assisting lives of people
Abstract: 人との共存を目的に,人との感性的なコミュニケーションの実現を目指して開発したアンドロイド・ロボットについて,その表情表出のメカニズムや応用事例についてご紹介します.また,これまで関ってきたライフサポートに関する研究として,着用により人の力を補助することができるマッスルスーツについても紹介します.いずれの研究も,簡単な実演を交えながらの紹介を計画しています.