日時: | 2014年6月27日(金) |
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場所: | 東3号館306会議室 |
講師: | 瀧田正寿 氏 (産業技術総合研究所・ヒューマンライフテクノロジー研究部門 主任研究員) |
司会: | 下条 誠 教授 |
題目: | 高次脳機能の仕組みを考える-前頭前野の生物学的構造から- |
概要: | 高次脳機能を発揮する前頭前野は,解剖学的に感覚器からも運動器からも最も遠いという特徴がある.その神経回路は,他領域から広く感覚由来情報を集約し,前頭前野で細胞レベルの情報処理を介し,他領域へ運動関係情報を配分し,認知行動を形成する.前者の1つ,海馬-前頭前野路は,ラットの作業記憶に必須,また,増強/抑圧の双方向性シナプス可塑性を呈する.電気生理的解析から,本経路は海馬の中間/腹側を起始とする2つのサブルートを有し,前頭前野が互いを集約する(cf. Takita, Fujiwara & Izaki 2013).この集約構造を主題として,ラットやヒトの前頭前野が高次脳機能を発揮する仕組みを考察し発表する. |