モーションキャプチャによる身体運動計測(2)
実施場所:武道館2F演習室
レポーター:横井浩史
本日6月20日は、先週に引き続き「モーションキャプチャによる身体運動計測」、場所は、武道館2F演習室にて行いました。
内容は、身体運動計測についての講義と、モーションキャプチャシステムを用いた体験実験の本番です。講義では、反射マーカを用いた運動計測法について学び、マーカの種類と貼り付ける場所の選定方法、および、カメラによる計測後のデータ処理法について学びました。
実験では、男女2名の被験者による歩行運動計測を行いました。貼り付け場所の多くは、関節の主軸と体表面の交点が望ましいのですが、自分の体のことは知っているようで知らないために、被験者は、関節がどこを中心に回転しているのかを探り当てることに苦労したようです。実のところ、ここのプロセスが人間計測の一番難しいところのようです。岡田先生からのコメントなどもあり、迷った場合にはあまり深く考えず思い切って、貼り付け場所を決めていました。また、マーカは、カメラから見えやすい状態を確保する必要があるため、髪の毛などの処理に苦労していました。
いよいよ、トレッドミルを用いて歩行実験を開始しましたが、普段の歩行とは異なり、床だけが動くトレッドミルは、意外と難しいらしく、慣れるのに苦労する被験者もおりました。また、歩行速度にも男女差の影響が大きいため、比較実験を行う場合の実験条件の選定には注意を要するようです。この他、今回の歩行実験は、裸足で行ったために、日常の靴を履いた歩行とは異なる不自然な運動の発生なども見られました。特に足関節や腰関節の振動や跳ね返りなどの運動として発生していたことは興味深い結果と考えられます。