Date and Time: |
Sep. 11 (Fri.), 2015, 13:00 – 14:30 |
Place: |
Meeting room #306, Building E-3, UEC |
Speaker: |
Dr. Eriko Aeba (Assis. Prof., Department of Human Media Systems, UEC) |
Chair: |
Prof. Takuji Koike |
Title: |
Musicians and their auditory senses |
Abstract: |
プロ演奏家の演奏技能は,人間の様々な能力を駆使した上で成り立っている。また,それらの能力を獲得するためには,運動のみならず,聴覚などの感覚の鍛錬も非常に重要である。例えば,美しい和音を演奏するためには,複数の音のタイミングを揃える必要がある。一方,ある音だけを際立たせるためには,複数の音の中から際立たせたい音だけを他の音に比べて僅かに先行させるという技術も必要とされる。このように,演奏家は多くの音のタイミングを細かく制御するため,音のオンセットの同時性など,音の時間的情報に常に注意深く耳を傾けている。従って,演奏家は非演奏家に比べて音の時間的なずれの検出能力に長けていたり,さらには脳波(聴性脳幹反応)にも違いがあらわれるなど,生理学的なレベルでの変化も観察されている。本講演では,この他にも日々の鍛錬によって得られる演奏技能に関する研究を,ピアニストとしての自身の体験や研究成果を交えながらご紹介したい。 |