Date and Time: Sep. 26 (Fri.), 2014, 13:00 – 14:30
Place: Meeting room #306, Building E-3, UEC
Speaker: Dr. Kazusaku Kamiya (Assoc. Prof., Juntendo University School of Medicine)
Chair: Prof. Takuji Koike
Title: Genes and molecular mechanism of neurological diseases and auditory disorders
Abstract: 神経系では電気信号の伝達により脳(中枢)と感覚器等末梢の間で様々な情報シグナルの発生・伝達を行っている.多くの神経シグナルはイオンの移動を電気信号に変換することにより電位の発生と伝達を制御するが,そのためには細胞の内外や隣り合う細胞間でのイオンの移動を制御する様々なチャネル分子が重要な役割を担っている.そのため多くの遺伝的神経疾患,感覚器疾患ではチャネル遺伝子の変異が原因となっている.中枢神経(脳)疾患では特に遺伝性てんかんの原因の多くにチャネル遺伝子やその制御因子の変異が同定されており,てんかん≒チャネロパチー(チャネル病)という考え方もある.一方で末梢神経系・感覚器の聴覚神経系においてもイオンチャネル遺伝子の変異で発症する遺伝性疾患が多い.中でも内耳のイオン輸送ネットワークを形成するギャップ結合チャネルの構成因子,コネキシン26遺伝子の変異は遺伝性難聴の世界最大の原因となっている.本セミナーでは神経系疾患とチャネル遺伝子について,これまでと最近の知見を解説する.