Date and Time: |
Jul. 25 (Fri.), 2014, 13:00 – 14:30 |
Place: |
Meeting room #306, Building E-3, UEC |
Speaker: |
Dr. Narihisa Matsumoto (Senior Researcher, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)) |
Chair: |
Prof. Yoichi Miyawaki |
Title: |
Hierarchical category classification in inferotemporal lobe of monkeys |
Abstract: |
人間の顔を認知する機能は,社会生活を送る上で重要である.顔認知の脳内情報処理機構を解明するためには,顔画像に操作を加えた画像を呈示する手法が有効であると考えられる.例えば,顔を倒立させた画像を呈示すると,正立画像に比べて個体や表情の認知能力が低下することが知られている(倒立効果).本研究では,顔の倒立効果が下側頭葉における階層的なカテゴリー分類に影響をあたえるかを調べた.そのために,2頭のアカゲザルの下側頭葉から119個のニューロンの活動を記録した.50msの時間窓内の個々のニューロンの平均活動を要素とする119次元のベクトルを呈示した画像毎に作成し,クラスタリングを適用した.その結果,画像呈示後[115, 165]msの時間窓で,ヒトとサルと図形の3つのクラスターが最も離れた.正立画像に対して,ヒトの個体とサルの表情を表すクラスターが[140, 190]msの時間窓で最も離れた.倒立画像に対しては,ヒトの個体とサルの表情のクラスターの分離度が低かった.この結果は,下側頭葉のニューロン活動で観察された倒立画像に対する詳細な分類のクラスターの分離度の低下がヒトの心理実験で観察される倒立効果を起こす可能性を示唆している. |