設立の目的
本研究センターは、脳神経科学、情報工学、生体工学、人間工学、ロボット工学、光科学等の分野との連携を通じて、医療や福祉の現場で必要となる支援技術の研究・開発や、これらの分野を担う 研究者、技術者、医療従事者などの人材育成を図ることにより、医工学研究分野における世界的な教育・研究拠点を目指すことを目的とする。
沿革
本研究センターは、人々が心身共に健康に人生100年を謳歌できる、健康長寿社会の実現を目指し、2003年に『ヒューマンシステム学研究ステーション』として発足致しました。設立当初より学内の分野横断的な学際交流と協力体制の構築を目的とし、2008年より『人間福祉テクノロジー研究ステーション』、2013年より『脳科学ライフサポート研究センター』、そして2019年より現在の『脳・医工学研究センター』として、幅広い専門分野の先生方にご参画頂く形で発展して参りました。
ミッション
本研究センターでは下記の3つのミッションを掲げております。
①予防医学・医療の発展
②医療の質の向上
③加療・施術後の回復および復帰医療の高度化
グループ体制
上記のミッションを達成するため、現在21名の教員が3部門6つの研究グループに所属して研究開発を進めております。
脳神経解析制御部門
理論神経科学グループ
視覚情報処理の解明、感覚系の情報処理機構や脳の構造形成、可塑性、機能の解明を目指した脳モデリング、そして脳神経回路をコンピュータ上に再現する数値シミュレーションやロボットの制御を実現するための脳型人工知能の開発研究を行っています。
(山﨑、佐藤)
脳計測制御グループ
脳機能イメージング装置を用いた脳循環・脳機能の異常検知システムの開発や、運動や拡張身体による脳の変容解明、そして、脳を理解し記憶や学習を制御するための研究開発を行っております。
(正本、宮脇、松田、安藤、大下)
筋骨格系解析制御部門
運動解析制御グループ
筋疲労・筋損傷・筋委縮メカニズムの解明や、脳による運動制御の解明、さらにその結果としての3次元動作計測や歩行解析による運動技術の解明を目指しております。
(狩野、東郷、星野)
社会連携実装グループ
歩行動作の解析と加齢度評価、ウェラブルデバイスを用いた活動量・活動分類の推定アルゴリズムの開発、高齢者を対象とした主観的健康度の向上、フレイル予防のためのプログラム及び地域デザインの検証などをテーマとした研究をベースに、多種多様なグループと連携し、社会実装まで実現させることを目指しています。
(岡田、大河原)
医工学技術開発部門
医療福祉技術グループ
光や電波による非接触バイタルサインの計測や、超音波による遠隔ロボット診断技術の開発、さらに聴覚疾患メカニズムの解明や治療法の提案、失った体の機能を代替する四肢の補綴やリハビリテーション科学、さらに人と密に接することができるロボットの開発研究を行っています。
(小池、横井、小泉、孫、姜)
基盤技術創成グループ
ホタルを例とした生物発光型のイメージング用標識材料の創製や体内時計メカニズムの解明、また中赤外光源を用いた生体深部イメージング技術の開発、さらにこれらの画像処理を目的としたデータサイエンスや画像解析ソフトウエアの開発研究を行っています。
(庄野、牧、仲村、戸倉川)