日時: 2015年4月10日(金)13:00-14:30
場所: 電気通信大学 東3号館306会議室
講師: 堀田 晴美 氏(東京都健康長寿医療センター 研究所・研究副部長 老化脳神経科学研究チーム 自律神経機能研究室)
司会: 正本和人 准教授
題目: 身体への刺激が脳機能を支えるメカニズム
概要: 皮膚・筋・関節への刺激は、そこに分布する体性感覚受容器を働かせ、感覚を引き起こすだけでなく、脳の機能に広く影響を与える。たとえば、体性感覚刺激は認知症患者の認知機能の改善や脳梗塞後の運動障害の改善に寄与することが示唆されている。しかし、その基礎的なメカニズムはよくわかっていない。そこで我々は、この問題と関連した神経生理学的メカニズムを明らかにする目的で、ラットを用いて皮膚刺激が脳の血流や神経成長因子に及ぼす影響とそのメカニズムを調べた。
Hotta et al. (2014) Non-noxious skin stimulation activates the nucleus basalis of Meynert and promotes NGF secretion in the parietal cortex via nicotinic ACh receptors. J Physiol Sci 64:253-260.